ニューヨーク通信(ニューヨーク教育事情)
        
              From Akino




ニューヨークにご家族でお住まいのアキノさんが、たまたまこのホームページをご覧になって、ニューヨークのパブリックスクールでの様子を書き込み帳に書き込んでくださいました。ご迷惑をかえりみず、継続的に発信してくださいとお願いしましたら、本当に快く引きうけてくださいました。日本とは、いろいろな面で考え方や、対処の仕方が違うと思いますが、私たちに新鮮なヒントを与えてくれるような気がします。
 また、生英語のワンポイントも送ってくれるそうです。ついでに、勉強しちゃいましょう。どうぞ、楽しみにご覧になってください。そして、感想やご意見がありましたら、ぜひ、書き込み帳の方に書き込んでください。



【26】<I’m gonna miss you!> 

帰国が決まり、そのことを伝えると返って来るじーんとくる言葉。
「I'm gonna miss you ! 」
日本語で「さみしくなるわね。」と言い換えてみても、やっぱり何かが違うような気がします。

息子がこの国で初めて出会った、1年生の時の担任の先生が先日こう言っていました。
「子どもはみんな素晴らしい可能性を持っているよ。」

私がとてもお世話になったLibrary(図書室)の先生に帰国を伝えた時、少し感情的になってしまった私に。「娘がイスラエルに住んでるの。私も毎日孫たちに会いたくなるわ。」
近所に住むPTAの役員だった彼女は、初めからいろいろと私たち家族を心配してくれました。父が亡くなったことを伝えた時「I know. I know.」と抱き締めてくれて。「パリを発つとき空港でいつもこれが最後かもしれないと思うのよ、母と別れるとき。」目を真っ赤にして言いました。

初めの頃、私がこの国に来たばかりで言葉が不自由なのを知らなくて、「You are lazy.」と言って私をなじり、「私しつこいから嫌いなんでしょ?」とくってかかってきたインド系のお母さん。
その時ばかりは、必死になって自分のことを説明しましたっけ。それからはお互い言葉じゃない何かを感じるようになって仲良くなりました。未だにくせのある早口の英語は半分もわかりませんが。

ニューヨークは移民の街。様々な国から様々な思いでやって来る。両親がコソボから渡ってきて、祖国への思いを込めて男の子に付けた名前は「コソヴァ」。息子が2年生のときのクラスメートです。
私が通っていた語学学校でブルガリアから来た学生に出会いました。ブルガリアはどんな国?と何気なく聞いた私に、一瞬凍りついたような目で絶句した彼女。「たぶん私たち家族はもう国には戻れないと思う」小さな声を絞り出すように答えてくれたけれど。

自分の国とアメリカとを往ったり来たりする人もいる。けれど祖国に二度と戻れない、戻らないと誓った人もいる。家族や親戚にも一生のうちに再会できるのかわからない。深い悲しみを背負った人がいる。
そんなこと、ここにくる前は想像もしていませんでした。
今、自分の国に戻ることができる幸せを噛み締めながら、それを教えてくれたこの街に感謝しています。

I'm gonna miss New York City !



【25】<はやく、はやく> 

ご存知のように、英語が第二言語である子どもたちは、原則的にESL(English as a Second Language) のクラスに入らなくてはなりません。
この学校では初めは毎日朝の1時間をこのクラスで過ごします。2年間は義務付けられていますが、担当の先生の判断でESLを終了するかもう少し続けるかが決まります。

息子が1st.grade(1年生)の頃の、ESLの朝の様子を今でもよく思い出します。
快活な笑顔の素敵な担当の先生がKinder、1st.の生徒たちを各教室にpick up(迎え)に周ります。だいたい1クラス2,3名の子どもたちがESLへ行くのですが、周るうちにだんだん子どもが増えて列になり、次の教室の子どもをみんなで大声で呼んだり。先生を先頭に、まるでカルガモの親子の行進のようで何とも可愛らしく微笑ましい風景でした!

意外にも、ESLのクラスでは先生はとても早口でしゃべりまくります。ちゃんと聞き取れていてもいなくても、ある意味でお構いなし、なんです。初めに見学したときはびっくりしました。
ものすごい速さでしゃべりながら、子どもたちに質問したり答えたり。不思議に子どもたちはちゃんとそれについていくようでした。歌を唄いながらの応答では少しゆっくりになりますが、それが終わればまた元のスピードです。こんなやり方で解るようになるのかなあと不安な思いがありましたが、しばらく様子を見ているうちに合点がいくことがありました。ものすごく早い口調ながら、何度も同じ応答を繰り返していること。そのうちに子どもたちはその応答に慣れてしまう。そのスピードに慣れたところで自分のクラスに戻ると、先生も生徒もそれほど早くはしゃべっていない!というわけです。

1日1時間程度のクラスですから、限られた時間で言葉に慣れさせるにはいい方法なのかもしれません。それからもう一つ。「自分は英語がわからない。上手くしゃべれない」という不安を子どもたちに持たせるような時間を作らない、という効果もあります。そんなことを思う暇がない1時間でした。次から次への説明、質問、答え。元々早口が普通のニューヨークで、強く生きていくためのESLなのかもしれないのですが。うーん、きびしい!

外国語を学ぶには、まずゆっくりと。そう考えていた私には新鮮な驚きでした。



【24】<パブリック・スクールへ> 
今から約3年前の10月。私たちはニューヨーク、JFK空港に降り立ちました。どんよりと曇った空の下を空港からマンハッタンへ。クイーンズ、ブルックリンと流れていく景色を眺めながら、ここに住むのかという何とも言いようのない不安で胸を締め付けられたのを思い出します。

日本より少し先に小学生になるはずの息子の、小学校を決めなければなりません。NYの知り合いの人たちが一様に薦める、ある公立小学校にまず出かけてみました。
アパートから歩いて約20分ほどの、にぎやかな通りの角にその学校は在りました。正面玄関を入った所に警備員がいて訪問の許可を得ます。オフィスに入ると、入り口にソファがあり絵本などが置いてあったり。
カウンター越しに夫が説明します。「日本から来たんだけど息子の入学のことで...」
初めはちょっとこわい顔をしていた女性のスタッフが急ににこやかに「日本?ほんとに?日本はいいわよね。私スシ(寿司)が大好きで毎週食べに行くのよ!」
実は少し越境になるので、知り合いの人が書いてくれた(偽の!)居住証明を出し、この学校へ入学する権利があることを説明します。急いで何本も打った予防注射の証明も添えて。
たぶん、この段階で私たちはこの学校の雰囲気が気に入ってしまったのでしょう。
彼女は何秒か考えた後「OK!じゃあこの書類に記入して」と言ってくれてあっと言う間に入学が決まりました。
「うーん。この名前長過ぎるわね。」という彼女の意見で、息子の呼び名がその場で決まり、すぐその足で1年生の教室へ。

最初に入った教室は優しそうな女の先生のクラス。でも英語が全くわからないと言うと「ごめんなさい、私日本語わからないし自信がないわ」と困った顔です。オフィスの彼女が即座に「じゃあ隣へ行ってみましょう」
隣のクラスは若い男の先生でした。訳を話すと、すぐに「Hi !」と息子に声をかけ握手を求めます。それまで不安で曇っていた息子の顔が一瞬ぱっと明るくなりました!
「日本語はわからないけど、何とかやってみましょう」
息子も私の服の端をきつく引っ張って「このクラスがいい」と必死です。そんなことで、次の日からこの先生のクラスへ通うことになりました。
後日、最初に入ったクラスの先生がとても申し訳なさそうに「ごめんなさいね。彼を受け入れるのがいやだったわけじゃないのよ。」と言ってくれました。マンハッタンと言えども、全く言葉のわからない子どもを受け入れるにはかなり覚悟がいるんだなと、しばらくして気付きました。

理由はこうです。
朝の会での1日のスケジュールとか、これをやってあれをやってというオーダー、どうしてそうするかといった説明に至るまで、全く理解できない子がひとりクラスの中にいる、ということ。
他の子どもたちにいつものように教えながら、言葉のわからない、いわば暗闇の中に不安いっぱいで座っている子にも、少しづつ教えていかなければならない。ただでさえ安い給料で責任の重い仕事をしている、ニューヨーク市の公立学校の教師にとって、これ以上の負担はないのかもしれません。
通常クラスルームの中には、作業をするためのテーブルと椅子がいくつかありますが席に着くということはなく、カーペットの上に座ったり、歩きまわっているのが普通。そんな生徒たちに言う事を聞いてもらうのは至難の技です!
意外だったのは、学校の中を歩いているとあちこちの教室から先生の叫び声が聞こえてくることでした。「信じられなーい!しゃべらないで私の話しを聞いて欲しいとさっきから何度も頼んでいるでしょー!」という具合に。



【23】<しんりょくのきせつに> 

ニューヨークシティの5月といえば、一年中で最も美しい季節。
木々は緑に溢れ、風は肌に優しく、夏を前に人々の顔も楽しそうに輝く、そんな季節です。
ところが今年は5月に入ってから寒い日が多く、薄手のコートをまた引っ張り出すことに。おまけに花粉の量が過去最高らしく、アレルギーのある人(私も)には最悪の5月でした。

そんな中私たち家族は、以前から考え、準備中だった日本への帰国をはっきりと決めることになりました。
当初は期限3年のビザの延長を考えていましたが、家族でいろいろと考えた末、延長はしないことにしたのです。
私たちの場合現地採用で渡米したため、とにかく全て自分たちでどうするかを考えて決めなくてはなりません。当たり前といえば当たり前なのですが、家族での海外移住は想像以上に大変なことばかり。

一番気の毒なのは息子です。
いきなり別の言葉を使う国に来て、お金が掛からないからと公立の現地校にポンと放り込まれ、先生も生徒も何を喋っているのかわからない。最初の日からランチを持って登校。案の定ランチルームを出るときに別のクラスに付いて行ってしまいとうとう泣き出したのだとか。
そんな息子を同じクラスの男の子が声をかけ手を引いてクラスルームまで連れって行ってくれたそうです。「絶対忘れない」と彼は言います。
そして今度は自分の国とはいえ再度「未知への挑戦」です。

1年生だった彼も今は3年生を終えるところ。ずいぶん逞しくなったものだと感慨深い思いです。
このニューヨーク通信を始めたのが2年生の頃でした。初めてパブリックスクールへ行った日のこと。右も左もわからず親子で不安な毎日を過ごしたことなど。そんな頃のことを2回ほどで振り返ってみたいと思います。

今度は私たちにとっては未知の、日本の小学校への転入。うまく馴染んでいけるのか、どんな楽しいことが待っているのか、またしても不安と期待が胸一杯です。ニューヨーク通信はあと何回かで終えることになりますが、また皆様に別の形でお会いできる日を楽しみにしております。







これまでの目次 (タイトルをクリックすると読むことができます)    このページのトップ

 

【22】いいわけでオーケー! 【21】こせいとがくりょく その2 こ・せ・い
【20】こせいとがくりょく その1 が・く・りょ・く 【19】楽しいアフタースクール その2
【18】楽しいアフタースクール その1 【17】ふゆのたのしみ
【16】ぶんしょうをかこう 【15】もんだいをとくために
【14】よういしゅうとう 【13】ばっく・とぅー・すくーる
【12】はじめてのデイ・キャンプ−その2−もりだくさんのなつ 11】はじめてのデイ・キャンプ−その1−じかんどおりに?
【10】ホームキャンプのききめ 【9】いろいろながっこう
【8】ながーいなつやすみ 【7】せんせいのごきげんB−ひとりじゃない
【6】せんせいのごきげんA−かなしい変化 【5】せんせいのごきげん@−あたらしい先生−
【4】まいにちしゅくだい 【3】かぜとおしはよく
【2】カバンのなかみ 【1】ちこく・けっせき

  




【22】<いいわけでオーケー!> 
これも、こちらで暮らすようになって気が付いたことのひとつなのですが。

日本の文化の中では、「言い訳をする」というのはどちらかと言えばあまり良くない事になりますよね。
「言い訳をするな」とはよく言われる言葉ですし、言い訳をしないことの潔さを時には求められたりもします。
アメリカでは、言い訳をしないということは自分の立場が不利になっても構わないということになるようです。どんな場合でも、自分の立場を有利にする「言い訳」はするべきもの、という考えです。そしてその言い訳が通ればそれでよしとするわけです。

例えば遅刻したとき。どんな理由があるにせよ、遅れて来ることは良くないと私たちは教えられてきましたが、こちらでは、ある理由(例え事実でなくても)が受け入れられれば遅刻したことを咎められません!
本当に自分が心から悪いと思うこと以外は、謝らずに事を済ませるために「言い訳」は有効なわけです。
また、ある日のNYローカルニュース局の天気予報で。
アンカーの女性が「昨日からまた冬がぶり返して寒いのはどういうわけかしら?」とちょっぴり意地悪く聞きました。すると気象予報士(?)の男性が「そうなんだけど。でもちょっと外を見て。
ほら今日はすごくいい天気だし、街路樹の花も満開だし。素晴らしいでしょう?寒いのなんか気にせずに外に出て楽しもう!」と勧めます。
これも言い訳のひとつだなあと可笑しくなりました。

子どもたちの「言い訳」もしかり。
週に1,2度図書室のボランティアをしているのですが、ここで聞く子どもたちの言い訳も様々で面白いです。
なぜ本を返しに来るのが遅れたかを早口にまくしたてられても、私には3分の1も聞き取れないのですが。It's OK. Thanks. と言ってもまだ言い訳を続けていたり。
ある男の子。「えーと、返さなくちゃいけない日はわかっていたんだけど、そんな事当たり前だよね。もちろんちゃんと覚えてたよ。でもちょうどその日の朝に、弟がこの本を見せてというから仕方なく渡しちゃって、それでどうしても続きを読みたいっていうから。わかるでしょ?
それじゃあ次の日に返そうと思ったんだけど、その日は1日中クラスで忙しくてライブラリーに来られなくて...」
まあこれを信じるとして、でも言い訳をするということは悪いことをしたと思っているという証拠でもあるんですよね。

これは言い訳というより説明でしょうか、クラスで図書室に来たとき「この本をこの次に来た時に借りたいからとっておいて」という女の子。
なぜこの次なのか、なぜこの本がいいのか、なぜとっておいて欲しいのか、長々と話します。
この次って一体いつだ?と思いつつ、OKと受け取ってとりあえずしばらくの間、机の上に置いておきますが。10分もしたらそんな事はなかったことになっているんです。

小さなうちから、自分の立場を人に必死で説明しようとする。素晴らしいことだなと思う反面、そんなに言い訳にばかりエネルギーを注ぐのなら初めから気を付ければいいのに、とつい思ってしまう場面も多々あり...。

でも面白い、子どもたちの「言い訳」。聞いていると結果なんてもうどうでもよくなるから不思議です。
こんな些細なことにこんなに一生懸命考えて理由をつける。
そのことに感動してしまうのです。

なまえいごワンポイント

ここに名前とクラスを記入してね。
Could you write your name and class right here?

この本を返しに来ました。      I'm returning it.
この本を借りたいの?        Are you taking it ?



【21】<こせいとがくりょく> その2 こ・せ・い
 日本語で「個性的な人」と言ったら、どんな人のことをいうのか考えてみました。
ユニークなものの考え方をする、自己主張をはっきりする、着るものにもこだわる、群れない 、などなど。
アメリカではこれらは取りたてて「個性的だ!」と言われるようなことではないかもしれません。個性的なのは当たり前で、個性的な枠をさらにはみ出してしまうような人がいれば、初めて「普通じゃない」ということになるのかな。

 もちろんアメリカ人とて様々。日本語のニュアンスでいう個性的でない人もたくさんいるし、そういう人々はみんなと同じであることで安心します。そういう状況の中に「違った」人が入ろうとすれば、ものすごいパワーが生まれて排除されていく。そんな経緯で起きた悲しい事件は今も後を絶ちません。
多民族のアメリカとの文化の違いが大きいので比較は難しいけれど、ひとつ学ぶ事があるとすれば、共存していくためのルールができていてそれをある程度守ることで自分の命も守られるという大前提が今も引き継がれているということ、でしょうか。

「個性」という言葉を和英辞書で引いてみるとindivisual character, indivisuality, personality  などの言葉が並んでいます。
これらはみな、人間がひとりひとり持ち合わせている個別の性格のこと。英語の概念では、人間はみな個性的だということになるのですね。

「Independent」 という言葉は、子どもに対してよく使われます。
親や大人に頼らず自分の意見を持っていて、何にでも自分の力で対応しようとする子どもは、この言葉で誉められるのです。
子どもに直接というより、親に向かって「She(He) is independent.」と言ったりします。
とにかくみんなよく誉める!

I'm proud of you !     あなたのこと自慢に思うよ
That's my boy(girl).   さすが私の子!
He is a really nice boy!  あの子はほんとうにいい子ねえ
She is intelligent.     彼女は頭がいい
bright 頭がいい  sweet  可愛いらしい、優しい
energetic 元気いっぱい     inspiring 感動させる
fabulous  素晴らしい、すごい
doing beautifully  すごく(素晴らしく)よくやっている

とまあ、ほんの一例です。

成績表では学期ごとの最後の担任のコメントはこういう誉め言葉で構成されていて、恐らくマイナス表現はしないのだと思います。
これも、もう一つの学ぶべき良い習慣かもしれません!



【20】<こせいとがくりょく> その1 が・く・りょ・く

フォーラムの前回のテーマは「個性と学力について」でしたが、NYの公立小学校でも、今や日本での問題と性質は同じような気がします。

先日、小学3年生(3rd.grade)の息子にとって生まれて初めての「テスト」がありました。
今回は2日間に渡っての Writing Test でした。1日目はノンフィクション、2日目はフィクション。1つのストーリーを読んで、いくつかの質問に答え、
最後に「誰か(家族や友人)に宛てて、このストーリーを伝える手紙」を書きます。
手紙の中で、ストーリーの展開、そして自分がどう感じたかを確実に相手に伝えられるようにするのが目標(Goal)ですが、これはとても難しい要求です。どのくらいの生徒たちが「よく伝わる手紙」をかけるのでしょう。

これから4月までに Reading と Math(算数)のテストが控えています。3年生から5年生(区域によって小学校が6年生までのところもある)の総合点が学校ごとに集計されて、ニューヨークシティの公立小学校の学校別学力の結果が出るわけです。
さらにニューヨーク州、全米と、それぞれの学校の評価が見えるようになっています。

3年生になるとクラスの雰囲気がぐっと変わるのはこの「テスト」のせいだ、と親たちはみな憤っています。
2年生まではわりとゆったりと生徒ひとりひとりの進め方や考え方に目を向けてくれていた先生たちも、3年生になるとそうはいかなくなります。ある程度の平均値を手に入れるためには、日頃の指導が重要。付いて来られない子どもには多少の時間が必要になるので、必然的に繰り返しの授業になっていく。すでに理解した子どもやさらに先を知りたい子どもにとっては、退屈(boring)以外の何ものでもありません。

平均を求めることに、どれほどの大きな意義があるのでしょう?
フォーラムの中でも、最低限の学力をつけるのが基本だという意見が多かったように思いますが、それは実は極く当たり前のことだと感じてしまいます。
それでは、子どもたちにとっての「学ぶ楽しみ」は一体どこに行ってしまうのか?とても心配です。


【19】<たのしいアフタースクール!?>その2

息子の通う公立小学校のアフタースクールプログラムは、かなり細かく分かれています。
3:15から4:15までが 1st.セッション。4:15から5:15までが2nd.セッション。
もちろんフルタイムの枠もあります。その場合は、あと1時間(5:15〜6:00)カフェテリアでの宿題の補助、静かに本を読む時間というのが設けられていて参加が可能です。
早い時間の pick up (お迎え)は別にして、フルタイムの場合6時までに迎えに来ない場合は、1分ごとに1ドルを払わなければなりません。
始まる前には簡単なスナックが出ます。(クッキーやミニプレッツェルなど)

内容は実に様々。PIANO, VOICE, CHESS, TENNIS, KARATE は特別プログラムで、専門の先生がついています。
その他の枠はおそらく BOARD OF EDUCATION (教育委員会のような組織)から派遣された人(教師のアルバイトが多い)、またはその学校の教師がアルバイトで担当しています。
CREATIVE LANGUAGE ART, ART-MIXED MEDIA, FUN WITH SCIENCE,
GAME&FUN WITH NUMBERS, WATERCOLORS, THEATER ARTS, SCIENCE,
MINI BOOKS, ART-PAINTING&SCULPTURE, COMPUTER, COOKING,
MATH GAMES, SPANISH, FRENCH、OUTDOOR PLAY, SOCCER, GAMES&SPORTS
といった具合。

息子はチェスに参加して1年になりますが、とても木目細かい指導で毎回楽しそうです。Biginning, Advance, Senior の3つのグループに分かれて、それぞれの中で何度か対戦をします。残りの時間は大きなチェッカー板を使って先生が指導したり、有名なプレイヤーの話をしたり。毎回プリントの宿題が出され、その週に学んだ攻めや守りの復習をして自分のものにしていきます。
このセメスターから始めた MATH GAMES は 数を用いたカードゲームやモノポリーなど、みんなで遊びながら自然に数に親しむといった感じ。

 公立小学校のアフタースクールプログラムには日本での学童保育や児童館のような役割があるのだと思います。仕事で忙しいけれどナニー(Nanny)やベビーシッターを雇えない人は、このプログラムを上手に使っているようです。そして利用する親たちの願いは共通です。
夕方までの時間を子供らしく楽しく過ごせるようにと。



【18】<たのしいアフタースクール!?>その1

こちらでは12歳以下の子どもはひとりで出歩く事ができないため、学校が終わると時間を持て余してしまいます。親が働いている場合はもっと深刻。そこで親たちは子どもをアフタースクール・プログラムへ参加させます。

昨年2年生になってすぐに息子は、子どものための総合施設(キャンプ、アフタースクール、ナーサリースクールなど)のチェスのクラスへ、週に1回参加しました。
生徒数が8人くらいで落ちついて取り組めるなと思っていたのですが、遊びの延長のようなやり方で面白味に欠け、息子もだんだん退屈になっていくようでした。
2時半に学校へ迎えに行き、その施設まで送り、5時にまた迎えに行くというのもこれまた大変で。実は別途料金で送迎サービスがあるのですが、近所なのにお金を払ってまで、というのと安全の面でどうも利用する気になりませんでした。

前から小学校にもPTA主催のアフタースクール・プログラムがあるのは知っていましたが、申込みに手間取ることを聞いて、当時まだとても英語に臆病だった私(もちろん今でもそうですがあの時はもっと)は、申込みが簡単にできる方を選んでいたのです。
次のセメスター(semester 学期)からは、学校の方へ移ってみようと決心しました。
授業が終わったら、その足で決まった教室へ移動するだけ。親は夕方迎えに行けばよいのです!

ちょうど去年の今頃、噂に聞いていた「申込み」をすることに。学校の正面玄関のあまり広くないスペースにテーブルを置いて、PTAの役員がたった一人で応対します。
列はあっという間に長くなり、おまけにそれぞれ気が遠くなるほど時間がかかるのです。
「これはどういう意味?」「うちはこれとこれと、あっ忘れてたもうひとつ」
「チェック(小切手)の金額はいくらかしら?」「申込書の書き方がわからないんだが」などなど。
おまけに役員の人はひとりひとりにものすごく丁寧に説明をしている!日本に生まれ育った私にはこれぞカルチャーショックです。こちらの方々は申込書などの記入ものに手間取ることが多く、しまいにはパニック状態になる人も。間違えては消し、を繰り返すので紙をぼろぼろにしているお父さん。それでも一生懸命に取り組んでいる背中が健気です。説明や記入のフォームがもっとわかりやすかったらいいのにと思いますが、毎回あまり大きな変化はありません。
先日の大統領選の件をつい思い出してしまいます。

今年も1月初めに第2セメスターの申込みがあり、チェスに加えて、もうひとつ「Math Games」
というのに参加することにしました。申込みの日を事前に聞いておいて(みんな全然知らない)、朝少し早めに学校へ行き、さっさと済ませて意気揚揚と家へ帰りました。すると役員の人から電話。
「さっきのチェック、金額が違っているのでまた明日来てね」パーフェクトだと思っていたのにー!急がば廻れ、ですね、やれやれ。
プログラムの内容などは次回でご紹介します。

なまえいごワンポイント

チェック checks   銀行の小切手
登録、申込み      Registration
Math Games       算数ゲーム、でしょうか。
 



【17】<ふゆのたのしみ>

アメリカのお盆のようなサンクスギビングデイも終わり、ロックフェラーセンターのクリスマスツリーも点灯されて、もうすっかり冬支度のマンハッタン。
今日は朝からちらちらと雪が舞っています。

 この季節になると、急になつかしくてたまらなくなる「お菓子」があります。雪のように白くて、ふわっと柔らかくて、とても甘いお菓子マシュマロ。
こちらではスーパーなどで、大きな袋にたくさん入って売られています。白が主流で、色が着いているものもありますが、極く薄いピンクやブルーというところ。日本のような、中にジャムなどが入っているのは私は見たことがありません。
というのは、マシュマロは「使うお菓子」だからだと思います。

映画やテレビドラマなどでもよくあるシーン、キャンプファイアーの火で枝に刺したマシュマロをあぶって楽しむ。小さめのマシュマロをホットチョコレートにたくさん入れる。キッチンの火であぶったマシュマロをクッキーにはさむ。などなど。
子どもたちも、もちろんマシュマロが大好きで、ランチに持って来たりしています。

寒い日のアフタースクールはどうしても家の中でプレイデイト(親同士が約束をして子どもを遊ばせること)することになります。
まずおやつ(snack)を食べるわけですが、いつか仲良しの男の子のお家に行った時、お母さんは温かいココアの入ったマグカップに溢れんばかりのマシュマロを、浮かせるというより大盛りにして、子どもに出してくれました。スプーンですくって食べながら飲む、ボリュームたっぷりのココアです。これだけで、日本人のおなかはたいてい満足してしまうのですが、男の子はさらにお皿のクッキーを平らげ、ピーナッツバターのサンドイッチまで作ってもらって、それでもまだ「Mom? Can I have another one ? 」と言っています。
さすがにお母さんは恐い顔をして
「That's enough ! You're not gonna be able to eat your dinner,Okay?」(もう十分!晩ごはん食べられなくなるわよ。)
あきらめずに彼、「Please ! mom, please! 」
結局おやつはそれでおしまいになりましたが、息子はといえば一杯のココアでおなかが一杯になり、ひとりで黙々と遊んでいましたっけ。

<おまけ> やってみたらとても美味しかったので、簡単なマシュマロのおやつをご紹介します。(そんなの知ってる!という方も多いとは思いますが)

   * 大きめのマシュマロを、古いフォークなどに刺し、火で軽くあぶる。
     塩粒が付いていないクラッカー2枚に、熱いうちにはさみ、軽くつぶす。

たったこれだけなんですが、甘く焦げたマシュマロとプレーンなクラッカーがよく合って、なかなかの味なんです。

   * おとな向きの濃厚なココア。少量の湯でたっぷりのココアと砂糖を練る。
      ウイスキーとバニラエッセンスをふりかけてミルクを注ぎ、温めて出来上がり。
      マシュマロはお好みで。

  
なまえいごワンポイント

       ココアは Cocoa ですが、発音はコウコウという感じ。
       「雪だっ!」    It's snowing !


 


【16】<ぶんしょうをかこう>

 いわゆる読み書き(Reading and Writing) に割かれる時間は、年間を通してかなり多いようです。こちらではキンダークラスが5才児(親の判断で遅らせてもOK)から同じ学校で学び、いちおう6才児が1年生ですが、この頃から「作文」はかなりきちんとしたものが、子どもたちに要求されます。
 まず、ひとりひとりが「書きたいこと」を探すことから始めます。
         ・今どんなことに興味があるか
         ・家族や親戚に誰か「書いてみたい」人がいるか
         ・ クラスのみんなに「知らせたい」ことがあるか
         ・どんな友だちがいるか
などなど。

子どもたちはいろいろと「ネタ」(seed idea)探しをしながら、いくつかの文章を自分のノートに書き込んでいきます。先生はそれらを読みながら、一人々どの「ネタ」に絞るかを決めていくのです。
 絞り込みが終わると、今度は「書き込み」です。同じ「ネタ」で何度か文章を書いていき、大人が読んだ時に意味不明な表現はできるだけ生徒自信で直したり、エピソードや表現を加えたりして、ひとつの「作品」に仕上げていきます。
 最終的には、生徒自身が絵を描いたりして1冊の本に仕立てて、学年末にそれぞれのクラスで行う「パブリッシング・パーティー」で発表するのです。Publishing Party というのですから、出版記念とか発表記念パーティーといえばいいのでしょうか。その日は親たちも参加し、お菓子や飲み物を持ち寄ってとても華やかな、賑やかな日になります。

 テーブルの上には、子どもたちの作品が並べられ、それぞれに感想シートが添えられていて、親たちがコメントするようになっています。
例えば、私がとても気に入った文章はこうでした。
「僕は森や林の中を歩くのが大好きです。なぜかというと、とてもいい気持ちがするからです。」(あと何行かありましたが、よく思い出せません。)
とても短い文章でしたが、気持ちがよく伝わってきて嬉しかったのでこう書きました。
「私も森や林の中を歩くのが大好きです!○○のママより。」
この男の子は途中からクラスに入ってきて、はじめはみんなと馴染めずけんかをふっかけたり、ふてくされたりしていたようでした。
ちょっとワイルドな感じがしたので、ああいう文章がとても意外で、そしてちょっとぐっときてしまいました。

子どもたちの作文ノートは、そのまま成長の記録です。期末ごとの先生との面談のときも、このノートは貴重な資料になります。
こんなことを思っているんだな、こういうところはもう少し力を入れた方がいいかもしれない、などなど。

一つの同じテーマで全員に書かせることはあまりしないようです。
幼いうちにみんなで同じことについて書くのは、恐らく考えの幅が広がらなくなるから
ではないでしょうか。
同じ感想、同じような感覚で安心してしまう傾向が子どもにはありますし。
もっと高学年になれば一つのテーマについて自分の考えを述べなければならなくなりますが、そうなると今度は「いかに他の考えを持つ人を説得できるか」を競わなくてはなりません。
それまでは、自分の気持ちや考えをきちんと表現する力を養っておく必要があるのでしょう。

自分の考えを表現できなければ、そこに「いない」人になってしまう国。
厳しいけれど、いろいろなことの出発点でもある気がするのです。

 


【15】<もんだいをとくために>
3年生になって早2ヶ月近くが過ぎました。毎日きちんと宿題が出ています。
  *25分間ひとりで本を読むこと。
  *次の作文のもとになるアイデア(your seed idea)を、短くてもいいので作文ノート(Writer's Notebook と    呼んでいる) に書くこと。
  *算数の問題。
学年共通でだいたいこのような3本柱です。場合によって、社会科について考えてくるというのもありますが。
 9月に、算数についての先生方の考え方とアドバイスのプリントが配られました。
生徒たちにひとりで問題を解けるようになってもらうための、親御さんへのガイドです。(to become independent problem solvers.)

  − まず、子どもたちが算数の問題に取り組もうとするときの助けになるような問いかけをしてみましょう
  今やっていることはどんなこと?
  これは、どういう風に解いたのかな?
  この問題は、別の解き方があると思う?
  これ、どうやったのか私に説明してくれる?
  ここまでやってみて、何か解ったことある?
  今までこれと同じような問題見たことあるかな?
  何か他の考え方はあると思う?
  この問題でわからないことはあるかな?
  見直し、してみた?
  もっと少ない数でやってみたことある?
  さて、まずどうやったらいいのかしら。

  − 次に、なるべく避けて欲しい問いかけです。
  奇数って何だか知らないの?!
  こういう風にやりなさい。
  なぜやってみないの!
  そういうやり方じゃだめだね。
  これは、掛け算を使うんでしょう?!

というわけです。

 2年生になったときに強く感じたことですが、こちらでは、簡単な(せいぜい2桁まで)足し算引き算を様々な文章問題にして、どんな考え方があるか、いくつ解き方があるか、というのを本当にしつこく生徒たちに考えさせるんですね。たとえ答えが間違っていても、そのことはむしろあまり重要視されず、解き方がどうなのかということにこだわるのです。
 図形の学習もやっていましたが、算数というより美術の実習みたいです。
三角、四角、正方形、円、楕円、平行四辺形など、組み合わせてどんな形ができるか、とか、おなじ形をたくさん連続して使うとどんな形になるか、など。コピー用紙に描いたり貼りつけたり塗ったり。できあがったものはとてもきれいで部屋に飾ったりしました。

 とはいえ、時々算数についてはとても不安になることがあります。あまりにも日本と進み具合が違うのです!3年生の後半でやっと簡単な掛け算が登場するらしいと聞いて、このままで大丈夫なのかと思ったりします。ただ良かったと思うことは、算数に限らず、何にでも答えは一つだけじゃないし、考え方もいろいろあるんだ、ということが身体に沁みついてきているのを感じること。

さっきのプリントの問いかけは算数だけの「もんだい」じゃない、という気がして何度も読み返しています
 
 


【14】<よういしゅうとう>
3年生になるということは、こちらでは「立派な子ども」として世間に受け入れられる、というような暗黙の了解があるような気がします。
アチーブメント・テストが始まるのも3年生です。
それと関係があるのかどうかはわかりませんが、今年からひとりの生徒が学校に最初に持って行かなければならないものが急にどーんと増えたのです。
恐らく1年分を収めるということなんでしょうけれど、結構費用もかかるし初めてのことで少々戸惑いました。
無駄な気もしますが、ここにそのリストの再現をしたいと思います。

(必ず持ってくるもの)  Required List
ノートブック 3冊
紙製のポケットホルダー 6枚   赤、青、黄、緑、紫、もう1つはサイエンス用に。
マーカー 1パック
ルーズリーフ用紙 1パック
コピー用紙 1パック   Xerox paper
プラスティックのマガジンホルダー  1個
色鉛筆 1セット
インデックスカード 1パック
鉛筆 2箱
カラーペン  1パック
消しゴム  ピンクの2つ(注;ピンクのは極一般的なやつ) erasers
スティックのり 1本   glue stick
はさみ 1本   a pair of scissors
ペーパータオル 1巻  1roll of Paper Towels
テッシュ 1箱  1box of Tissues
木の定規 1本

(できれば持って来てもらいたいもの) Wish List
液状ソープ
スプレークリーナー液
工作用紙
ホッチキス  staples
バンドエイド
セロテープ  Scotch Tape
スポンジ
ジップロックバッグ

と、まあこんな具合です。
全体的に文房具類は日本に比べて安いとは思いますが (例えば紙製のホルダーは1枚50¢くらい)
それでも一度にこれだけを用意するというのは、質素な生活を送る私たちにとってちょっとした出費。
どうかこれで1年間もたせてくださいと祈るばかりです。
 
 


【13】<ばっく・とぅー・すくーる!>
ご存知のように、こちらは9月が学年の始まりです。
8月ともなると、あちこちで「Back to School Sale」がありちょっとしたセールの季節でもあります。
夏の終わりを惜しみつつ、秋の訪れを楽しみに過ごす、そんな9月のはじまりです。

マンハッタンの公立小学校は9月7日が始業の日でした。
前日の夜7時からPTAの集まりがあって、新しいクラス、担任、その他の教科の担当教師の紹介などがあるのですが、1週間前に日本から戻ったにも関わらず、私と息子の時差ぼけがひどく、結局夫がひとりで出向きました。
3年生になった息子の担任は同じ学校に4年勤めている先生で、評判もいいし、昨年度のようなことはなさそうです。

翌日は始業式のようなものは一切なく、いきなり教室へ入って行きます。前に同じクラスだった子や、仲良しの友だちがいればおしゃべりしたりしますが、そうでなければ独りでテーブルの席について先生の指示を待ちます。
息子の話によると、「今度のクラスは女の子が男の子より3人ほど多く、男の子もふざけ回る元気なタイプの子がいないので、益々女の子がたくさんいるように感じる」のだそうです!
これは男の子ならではの感想なのかもしれません。

今度の先生は親たちと無駄口をきくよりも、子どもが質問してくれば、それを第一に優先するタイプ、でしょうか。
例えば、親たちの顔色を気にして、子どもが何か訴えようとしていても、天気の話や着ている服の感想の方を優先する、といったような場面もあったりしますので。
もちろん親としては、聞きたいことや気になることがあるわけですが、それは事前に申し入れてもらって時間を作りましょう、という旨、後でプリントが配られていました。よしよし。

それからすぐ、ひとり当たりのサプライのリクエストのプリントが配られ、1週間かけてそれを集めることになりました!
 
 

【12】<はじめてのデイ・キャンプ>−その2−もりだくさんのなつ

さて、自然のより豊富なスタテン島のキャンプセンターの中には、メインの建物、プール、体育館、コンピューター&ラジオスタジオ、池、林、サッカーやバスケ用のヤード等などがあります。水泳は毎日。アート&クラフトなどは野外のテーブルで行います。息子の話しによれば、ネイーチャーの時間には林の中を歩いて、虫や植物に触ったり話を聴いたりしたそうです。

保護者訪問の日(Pearent Visiting Day)があり、マンハッタンからバスがチャーターされ、夫と私も参加しました。到着すると軽快なレゲエのリズムと共に、子供たちが自ら操作、出演するFMラジオの番組が、大音響で流れています。もちろんセンターの中だけに流れるものですが。簡単なウエルカム・セレモ二ーの後、それぞれのグループの見学に。
息子のグループは初めの1時間をゲーム(野原でグループごとに袋飛び競争やリレーなどを競う)で楽しく過ごし、その後はキャンプ・サイトと言って、火を付ける穴を掘ったり、火をおこす道具を作ったり、枝を拾って自分たちの過ごすスペースを整えたりしていました。お昼は、クラブサンドイッチとジュースのセルフサービス。長い長いパンにサラミや野菜がどっさり挟んであって、ひとり分に切り分けてあります。これが結構美味しくて!木陰で風に吹かれながら食べるランチに大満足でした。

別の日にキャンプセンターに1泊するという大イベントがあり、そのために寝袋を買ったりして息子も私たち夫婦もわくわくと準備していたのですが、7月の終わりに私の父が突然亡くなり、キャンプは残り数日というところで急きょ日本へ帰ることになってしまいました。
とはいえ、キャンプではほとんどの日程を元気にこなした息子は、この夏真っ黒に日焼けしてほんの少し逞しくなったようでした。

 
 


【11】<はじめてのデイ・キャンプ>−その1−じかんどおりに?

さて、黄色いスクールバスに乗ってスタテン島まで通うデイ・キャンプの初日。朝8時15分までにいつものアクティビティセンターの前に集まれというので、早起きして走って行きました。名札をもらって自分の乗るバスのグループを確認し、バスの前に並んでメンバーのリストをチェックするときに「車に酔うので前の席を」と要望し、やっとバスに乗り込んでしばしのお別れを派手にやって、走り出すバスに手を振り見送るまでに、何と1時間近くかかりました!
こちらではいつものことですが、スタッフの手際が悪いのと、悠々と遅れて来る親子がたくさんいるのと、別れ際にあれこれ言う事があって親がバスにいちいち乗り込んでいくのと。毎日これじゃあ早く来ても待つばっかりだなあと、次の日は少し遅目に出かけましたが、前の席が取れないのでやはり時間通りに行くことに
しました。

時間が決められていても無いのと同じ。これも考え方の違いなんですね。決めた時間までに何としてでも済ませる、というのではなく、多少の時間のズレがあっても、やるべき事が済んだら次の事に移るのが基本のようです。私の中でも実は時間の取り決めに重きが置かれていたことに気づき自分でも驚いたほど。最近やっとこちらのやり方に慣れては来ましたが、はじめは結構イライラしたり不安になったりしたものです。
Take It Easy !  焦ったところでいいことはないのかも。

息子のバスのグループは ピンクピッグ(桃色の豚)。グリーンタートル(緑の亀)、イエローバナナ、レッドアップル、ブラウンスクワレル(茶色のリス)などなど。

 
なまえいごワンポイント
    うちの息子は車に酔います。     My son gets carsick.
    いってらっしゃい、いい子ちゃん!(?)  I love you, Honey(Sweetie). Have a nice day !
  


【10】<ホームキャンプのききめ>

 こちらの夏休みはいやになるほど長い、と以前お話ししましたがそんな毎日毎日を子どもと過ごすのは大変です。というわけで、どこにも行く予定のない家族や仕事を持っている親たちはまず子どもをキャンプに参加させることを考えるのです。特にマンハッタンのビルの中に住んでいる人々は、大人も子どもも皆自然に飢えています。夏休みの間くらい緑の中や水辺で過ごしたいと切望しています。

 去年は息子もまだ1年生を終えたところだったし、言葉も今のように言いたい事がすらすら言えるわけではなかったので、建物の中で1日を過ごすホームキャンプ(Home Camp)に参加しました。とはいっても、毎日近くのプールへ行くし、映画を見たり、水族館へ行ったりもしました。
 屋内では、フォークシンガーが来てギターを弾きながらみんなで歌うとか、工作(Arts & Crafts)室が充実していて、 陶芸、木工などを専門の先生が教えてくれたり。朝9時に送って行き、夕方5時に迎えに行きます。

 初めはいろいろと心配もしましたが、毎日ただひたすらに遊ぶというのが気に入ったらしく、すぐに慣れて楽しそうに通いました。学校と違って、何か成果を求められることもないし、スタッフは子どもたちが楽しめるようにといろいろ気を配ってくれるし。15人ほどの幾つかのグループに分かれ、リーダーがひとりと、2,3人の若いスタッフが付きます。学生だったりするこの若者たちが、子どもたちの良い遊び相手になるみたいです。男の人が目に付くのは、日本では子どもの世話に関してはまだ女性の職場という感覚があるからなのでしょうか。学校や塾のように勉強をするところでは男性の数は多くても、例えば保育に関してはまだ男性は少数派が現状ですよね。

 驚いたことに、この初めてのホームキャンプを通して、息子はとても大きなもの を手に入れたようでした。居心地が悪かったわけではないとはいえ、学校は、彼にとってはいきなり外国へ来て、別の言葉で全て意思疎通しなければならないと思い知らされた場所だったのです。全く別の所でリラックスして楽しく日々を過ごすうちに、「言葉への勇気」のようなものを得たのだと思います。自分でも「キャンプに行ったらどんどんしゃべれるようになったんだ」と嬉しそうに振り返っていました。

 さて、今年は息子も9月で3年生。去年のコースにはもう参加できません。今回はスタテン島(マンハッタンからフェリーで20分)まで毎日バスで通うデイキャンプ(Day Camp)に参加中です。バスの場合、ブルックリンまで行き橋を渡って島まで行きます。池や林や野原のある広い敷地で1日を過ごしています。
その様子は次回で。

なまえいごワンポイント
   水泳  swimming    水着  a bathing suit   予備の着替え spare clothing
    雨天にすること rainy day routine    落し物  lost and found
    避難訓練  fire drills    親の送り迎え Parent Drop-Off and Parent Pick-Up

 
 


【9】<いろいろながっこう>

 フォーラムでみなさんが議論されているのと同じように、こちらでも、公立(public)か私立(private)かということは親たちにとってかなり大きい問題です。
 マンハッタンの公立小中学校は全米でも悪評高く、レベルも治安も良くありません。
幸い息子の通う公立小学校は、その中でも特に評判の良い学校で、治安の面では特に問題はないと感じます。しかし、このところ校長の方針がかなり強引な上、PTAの力が以前ほど
強くなくなってしまったらしく、親たちががっちりと団結して学校を良くしていこうという気概が薄れてきてしまった気がしてなりません。アメリカとて、事勿れ主義はじわじわと浸透してきて
いるのです。親たちのボランティアへの参加状況ひとつをとってもそれははっきりしています。
「私たちに何ができるっていうのよ。」と真顔でいう母親もいるのが現実なのです。
 また、公立学校の教師の給料はかなり少ないと聞きます。夏は別の仕事をするのが当たり前なのだとか。教師におかしな権威を与えてしまうことにも疑問はありますが、あまりに職業意識の低い教師に出会ってしまうのも、子どもたちには悲劇というほかありません。
 マンハッタンでは中学校(Middle School)は特に公立の評判が悪く、ほとんどの人が中学は私立に入れたいと言います。ドラッグやガンの所持、恐喝、暴力、レイプ(男女問わず)などから子どもを守るには、公立は人手もお金もあまりに足りないということでしょうか。

 そんな学校教育に絶望し、親自らが教育をしようというのがホームスクーラー(Home schooler)です。自分たちの家庭で勉強を教えるわけですが、今急速にその数は増えているとのこと。大変素晴らしいやり方だと思いまが、始めるにあたっては親と子どものかなり強い決心が必要なのではないでしょうか。そしてもうひとつ、考え方の共通した親たちが何人か集まって学校を作る、チャータースクール(Charter school) があります。これもとても魅力的なシステムですが、一番の問題は「当初の質の維持」だと思います。初めに持った志が時間的にも規模的にも、どのくらい保てるのか。数人の親たちが集まって作った学校があまりの評判に
数年で大きな学校になってしまい、運営や管理自体に苦労しているという話を聞いた事がありました。

 どの学校にもどのやり方にも、良い所や魅力的な部分があります。また残念ながら良くない所も必ずあるはずです。唯一はっきりしている事があるとすれば、ひとりひとりの子どもにそれぞれ合った学校ややり方が存在するのではないか、ということだけでしょうか。


 


【8】<ながーいなつやすみ>

 たいていどこの学校も、6月いっぱいで学年を終了します。6月はいろいろな気分を味わう月。楽しい夏休みを待つ解放的な気分。次の学年や新しい学校に思いを馳せたり。
 卒業式のシーズンでもあり。それから、ちょっぴり気だるい季節でもあるんですね。夏をこちらで迎えるのは2度目なので、このことに気づいたのは今年になってからです。先生も親たちも、6月に入るとみんな次の事を考えているような雰囲気。「もうすぐ夏休みなんだから」という、ダレた感じ。

 さて、長い長い夏休みの過ごし方にはいろいろあります。
 家族や親戚を頼って、しばらくの間ステイ(stay)する人。主に車で旅をするという人。思い切って海外旅行を計画する人。
 私が感じたことですが、アメリカは広いので国内を旅したらかなり満足度があります。そのせいか思ったほど海外旅行に興味のある人が少ない気がします。日本人の方がずっと海外旅行経験が豊富なんじゃないのかなあ。
 子どもたちは、そうした大人の行動に一緒に付いていくという印象です。ことさらに夏休みは子どものためにこうするああするという、子どものための計画はあまりしないように思います。

 それでは移動をしない人たちは何をするんでしょう?私たち家族もこれに入るわけですが、まず一番多いのは「キャンプ camp」に子どもを参加させること。今の主流は「デイ・キャンプ day camp」といって朝から夕方まで、主に自然の豊かな場所で様々な活動(Activity)をするというもの。だいたい1ヶ月間です。うちの場合は、マンハッタンを離れて毎日スタテン島にある施設までバスで行くというのを選びました。
 マンハッタンでは夏の催しが、大人向けも子ども向けも盛りだくさん。無料のものもあるので、残りの休みはこれを利用するしかありません。

 キャンプについてはまた7月にいろいろご報告できることでしょう。

なまえいごワンポイント

    
テントを張ってするキャンプは    camping   といいます。
     夏休みの計画は? Do you have any plans for the summer vacation ?
                                What are you gonna do this summer ?
     別に何も。             Not really.
     山にキャンプに行くよ。     I'm gonna go camping in the mountains.
 



【7】<せんせいのごきげん>B
  -ひとりじゃない-

 夏休みまであと2週間足らず。それで2年生も終わります。
 事態が良くなることはないでしょうけれど、私とじっくり話し合った息子は驚くほど元気になり、もとの彼に戻りました。ただ話を聞いただけではまた同じことの繰り返しになると思い、具体的にどうすれば良いかを二人で考えてみました。
どろっとした嫌な気持ちというのは何もしなければずっと続くと思うのです。積極的に何か考えたり行動したりすることで気持ちが救われるんじゃないのかなと。
 彼の考えは「矢面に立って反抗する子と話し合ってみる」「算数の時間に先生のヘルプをする」というものでした。実際にはうまくできないかもしれません。でも何か自分にもできるかもしれないと思ったことで、彼は心のバランスを取り戻したのだと思います。
 親も教師も生徒も、同じ学校同じクラスに集まった以上お互いが「関わり続けていく」ことが楽しくやっていく唯一の方法なのかもしれません。
 最近、先生は少し前から西海岸のほうに引っ越す(moving)計画をたてていたこと、そこで新しい仕事を探しているということを知りました。先生もいろいろと悩んでいたのかもしれません。でも先生、子どもたちはみんなひとり残らず、あなたのことをあなたの変化を気遣っていましたよ。

 


【6】<せんせいのごきげん>A
 −カナシイ変化-

 
2,3ヶ月前から、先生の様子が少し変だなと感じていました。心ここにあらずというような、やる気の無い目つき。そのうち息子の様子がおかしくなってきたのです。家に帰ってくればすぐに宿題をやり、楽しそうに遊んだり読書をしたりする彼が、宿題をやりたがらず、やっても乱暴に書きなぐったり。英語の本を読まなくなったのもこの頃からです。例え楽しい話題でも親の言う事にいちいち口答えをし、とにかく何をやってもイライラする。初めは私のしつけが厳しすぎるのかとも考えてみましたが、いつもと同じことしかしていないし、思い当たることもありません。

 ある日、社会科の勉強で街の中を歩いて探検するというトリップ(trip)に参加したとき(親が何人か協力しないと実現しない)全てがわかりました。
 子どもたちひとりひとりがその子のやり方で先生の態度に反応しているのです。矢面に立って反抗する子、おとなしい子をいじめる子、ひたすら先生の顔色をうかがっている子。そんなのどこのクラスだって同じじゃないかと思われる
かもしれません。でも小さなこどもたちにとってあの状態で楽しく勉強するのは不可能です。普通にしようとするのにもかなりのエネルギーが必要なはずです。
 先生はもうすでに、注意をしたり(nag)制止したりすることでしか子どもたちとコミニケートしなくなっているようでした。
息子はそんな先生に無言の反抗をしていたのです。宿題なんてやりたくない、親の言う事に耳を傾ける気力もない。日本語の本を読むことで気持ちを鎮めていたのでしょう。だいたいのことに察しがついたところで息子に話しました。
初めは「うるさい」「そんな話聞きたくない」と拒んでいましたが、いつになく優しく!?話しかける私を見てか、事実を指摘されて安心したのかぽつぽつと話し始めました。「クラスの雰囲気が悪くて、先生にも気を遣うし、友だちも怒った
り、泣いたりするし、すごく身体が疲れるんだよう!」ふり絞るような言葉でした。


【5】<せんせいのごきげん>@
  -あたらしい先生-

 
今回は息子のクラスで起きている、ちょっと困った出来事についてお話ししようと思います。
 小学2年生の27名のクラス。担任は今年新しくこの小学校に赴任してきた若い先生です。新しい先生なので評判を聞くこともできないし、少々不安な気持ちで2年生になりましたが、新しい学校でいろいろなことをしようという意気込みが感じられて好感を持ちました。
 特に算数に興味を持つ息子にはとても良い先生だなあと安心したものです。課外授業にも意欲的で、アルビンエイリーのダンスを見に行ったり、博物館やエンパイアステートビルの見学をしたりと盛りだくさん。
 そんな楽しい中で少し心配になるようなこともありました。計画は華やかなのにいざ出かけると中途半端な形で終わることが多いのです。時間がなくなったり、大事なところを見られなかったり、ちゃんと下調べができていないと感じるような。またクラスの中で朝ぐずぐずと泣いている子がいても放っておく。子どもを必要以上に子ども扱いするのも、子どもにとっては迷惑なものですが、こちらの小学2年生はまだまだ小さな子どもたちです。(日本より少し早めに入学するので) 朝、何か不安なことがあれば泣きもします。そんなとき担任の先生がまずやさしく声をかけて、肩でも抱いてあげればそれで気が済むことがあるはずです。1年生のときの担任はまさにこのタイプで、その子が納得いくまでずっと話しかけていましたっけ。


【4】まいにちしゅくだい
渡米する前に読んだ幾つかの海外生活本には、アメリカの小学校には基本的には宿題がない、と書いてありました。

 うそです、そんなの!2年生の後半から毎日宿題が出されているんです。それまでは、月曜にまとめて渡されて、金曜に提出するやり方でした。内容は、算数、英語(スペル、単語、作文など)、感想文、社会といったところ。算数は2年生の後半になっても足し算、引き算、図形しかやらないので比較的楽ですが、基本的に毎日20分は読書をしなくてはいけないという決め事があり、週に何回かは感想文を書きます。これがとても大変。

 この小学校はここ何年か、読書(Reading)推進に多大な力を注いでいて怖いくらいです。今は年度末ということもあって宿題がない日がありますが、春から秋にかけては連日のように読書読書で本を借りたり買ったりが大変でした。親の中にはこんなにプッシュ(push)する必要があるのかという人もいます。

 しかし今の子どもたち、あまりにいろいろなメディアに囲まれているのでプッシュでもしなければ本なんて読まないだろうな、とは思います。本を読むのはいいですよね。主人公の顔だって自分の好きなように想像できるんですから

 なまえいごワンポイント
    算数  Math   作文 Writing    感想文 Reading response
    社会科 Social Studies   理科 Science   体育 Gym (nastic)
    足し算(引き算)文章問題   An Addition(Subtraction) Story Problem
    先生のほめ言葉の数々。 Wow ! Super response !    Nice job !  Amazing !
 


【3】かぜとおしはよく

 
1日を通して、親たちが始終校内を歩き周っています。みんな何かしら理由があるんですけどね。ボランティアとか子どもの様子を見に来たとか。PTAのスタッフはいつも誰かしらがPTAオフィスにいます。校内を教師と生徒だけにしないというシステムなのでしょう。

 「The door is always opened.」と、先生たちは言います。親は来たい時に授業を見ることができるんです。これはとてもいいやり方だと感じました。教師に聞きたい事があれば時間の許す限り、聞く事ができます。朝教室で、帰りにヤード(校庭)で。宿題のこと、子どもの様子、カリキュラムの疑問点などなど。

 懇談会のようなものは学年の初めに1回だけなので、あとは個別に思いついた時に話すというやり方です。親同士の情報交換はちょっと少ないので不安に思うこともあります。食堂はランチルームとかカフェテリアと呼びますが、ここでミーティングするのは自由なので(いちいち許可などいらない)、午前中親たちが何かの目的でミーティングをしています。午後は子どもたちにとって大切な時間帯なので、親たちが集まるのは午前中と決まっています。

 ご存知の通り、ここでは12才以下の子どもは一人歩きができません。学校が終われば(親同志が事前に約束を取りつけた)友だちと遊ぶか、習い事に行くか、家に帰るかなのです。それぞれ家の事情が違うので午後に集まるのは不可能に近いということでしょうか。

 なまえいごワンポイント
     お昼のじかんですよ。         It's almost time for lunch !
     並んで!                          Line up ! 

 
 


【2】かばんのなかみ  
 
子供たちが持って行くのはランチだけ。みんなバックパックをしょっていますが朝はランチ以外何も入っていません。下校時には、宿題とか工作とか持って帰って来ますけど。鉛筆やペン、クレヨンは共用。ノートは1冊だけ初めに持って行き、なくなれば各自で補充します。教科書というものは見た事がありません。というか存在しません。物がなくなる心配がなくていいのですが、いつか大事なおもちゃを私に隠れて息子が持ち出したらしく、あっという間に盗られてしまったことがありました。ちょっと貸してといって持って行かれたらもう二度と戻っては来ません。
 ここでは自分の身は自分で守るしかなく、大事なものをそういう所に持ち出すほうが悪いのです。従って、先生に訴えても「おもちゃを持ってきたのはあなたなんだから仕方ない」と言われておしまい。それでもめげずに子どもたちはいろいろな物を持って行くのです。スーパーボール、ゲームボーイ、ポケモンカード、お菓子など。先生も見かければ「だめだったよね」くらいは言いますが、そのことに対して罰はありません。取り上げようものなら親が黙っていないので。まず子どもには自分のものを自分で管理するということを覚えてもらうしかないという考え方のようです。

 ポケモン人気は今だ根強いものがあります。そのことについては後ほど詳しくお伝えすることにします。

 
なまえいご(生英語)ワンポイント
   それちょっと見せて?    いいよ。/やだね。
    Can I see that ?          Sure !  / No way.

 
 


【1】ちこく・けっせき
 
 
N・Y・Cへ来てから1年と8ヶ月経とうとしています。98年10月にこちらへ着き、当時6才の息子は日本のお友達より少し早く1年生になりました。
 入学式もないし、長いホリデーの後もいきなり通常のスケジュールです。現在は小学2年生。(2nd.grader)  6月いっぱいで2年生も終わり。もうすぐ長ーい夏休みが始まります。

 マンハッタンはダウンタウンの、とある公立小学校。登下校は親同伴かスクールバス。うちは主に私が連れて地下鉄と徒歩で行き来します。
 朝8;40までに学校に入らなければいけないという規則はあるにはありますが、9時を過ぎても登校して来る親子はかなりの数!始業はいちおう9時です。というのは始業ベルというものがないので、先生次第なんです。従って、遅刻も気が付けばつけるという具合。
 初めの頃、熱を出して欠席する際学校に電話をしましたが、3日くらいなら必要ないとオフィスの人に言われてまたびっくり。
 また、休んだ次の日に理由をいちおう手紙に書いて持って行き、担任の先生に話をした後「手紙もあるんだけど」と出したら「Garbage!(ごみ)」と言ってポンとゴミ箱へ。これ、ちょっとびっくりしますね。もう話を聞いたから必要無いということなんですけど。まさに「お国柄」です。

 なまえいご(生英語)ワンポイント
    朝、学校などで挨拶を交わす時、Good Morning はほとんど耳にしません。
    
Hi ! How are you ! と声を掛け、Fine ! とか Good ! などと応えます。